「クレジットカード付帯のETCカードだと、審査に通らないかも…。」
「今はクレジットカード持てない状態なんだよね…。」
そうなると、ETCカードが持てなくて不便ですよね。でも、ETCカードにはクレジットカード機能のないものもあるのはご存知ですか?
クレジットカード機能のないものので、個人の方が作れるETCカードとしては『ETCパーソナルカード』があります。
クレジットカード審査に不安がある方でも安心して持てるというところがメリットになります。
ここでは、ETCパーソナルカードの作り方や特徴、仕組みまで詳しく解説していきましょう。
ETCパーソナルカードの作り方・申込み方法
まず知っておいてほしいのが、ETCパーソナルカードは、ネット申込みで作ることはできません。
次の二つの方法で、申込用紙を手に入れましょう。
- 高速道路のサービスエリア・パーキングエリアで入手
- ETCパーソナルカード事務局に電話をして送付してもらう
その後、必要事項を記入して、デポジットを払うというのがETCパーソナルカードの作り方の基本的な流れです。
では、より詳しくETCパーソナルカードの申込み方法を確認していきましょう。
サービスエリアor電話で申し込み用紙を入手
ETCパーソナルカードを作る際にまずすることは、申込用紙の入手です。
高速道路のサービスエリアなどで直接手に入れるか、事務局に電話連絡をして郵送してもらいます。
サービスエリア・パーキングエリアで入手する場合
サービスエリア・パーキングエリアでは、ETCカードの申込用紙をもらうことが可能です。
サービスエリアなどの『コンシェルジュカウンター』でETCパーソナルカードの申込用紙をもらいましょう。
その後、必要事項を記入して郵送します。記入する内容は、以下のような内容です。
- 氏名
- 住所
- 勤務先
- 平均利用月額
基本的な流れを確認していきましょう。
- 高速道路SA・PAにある『コンシェルジュカウンター』で申込用紙をもらう
- 必要事項を記入して郵送する
- 『デポジット振込ご依頼書』が返送される
- コンビニ・郵便局から必要なデポジットを入金
- 振り込み後、約2週間でETCパーソナルカードが届く
電話で申込用紙を請求する場合
「ETCパーソナルカードのために、わざわざ高速道路のサービスエリアまで行くのは面倒!」という場合には、電話で申込用紙を請求しましょう。
連絡先は、以下の二つになります。どちらに連絡しても大丈夫です。
ETCパーソナルカード事務局
TEL:044-870-7333
(受付時間:平日9:00~17:00)
NEXCO中日本お客さまセンター
TEL:0120-922-229 (年中無休・24時間365日対応)
申込用紙を手に入れたら、必要事項を記入して郵送しましょう。
- ETCパーソナルカード事務局などに連絡して申込用紙をもらう
- 必要事項を記入して郵送する
- 『デポジット振込ご依頼書』が返送される
- コンビニ・郵便局から必要なデポジットを入金
- 振り込み後、約2週間でETCパーソナルカードが届く
届いたETCパーソナルカードは、その日から使うことが可能です。
ETCパーソナルカードとは?その仕組みや料金
ETCパーソナルカードは、以下のような特徴のあるETC専用のカードです。
- 最初にデポジットが必要
- 使った分は次の月に引き落とされる
- クレジットカードの審査は不要
クレジットカードの審査が不安な人でも作れるというのが、ETCパーソナルカードの最大のメリットとなります。
デメリットとしては、最初にデポジットが必要になる点や利用状況によっては追加でデポジットを預けなければならないという点があります。
では、最初にETCパーソナルカードの利用の流れを確認しましょう。
ETCパーソナルカードの利用の流れ
ETCパーソナルカードは、デポジットを預けた後は、クレジットカードに付帯するETCカードと使い心地はほとんど同じです。
- 申込み・デポジットの入金を済ませる
- 約2週間でETCパーソナルカードが届く
- ETC車載器セットアップをする
- ETCカードを車載器に挿入して利用
- 前月の利用代金のお知らせが月の中旬に届く
- 毎月27日に口座引き落とし
- 翌月に領収書が郵送される
ETCパーソナルカードは、最初にデポジットを預け入れることで手元にカードが届きます。
その後は、毎月の利用額が次の月の27日に引き落としされるという流れです。
ETCパーソナルカードのデポジットの額
ETCパーソナルカードを利用するためには、『デポジット(=預り金)』を最初に払う必要があります。
デポジットは、申込書を郵送すると返送されてくる書類に記載の方法で支払ってくださいね。
- コンビニ
- 郵便局
以上の場所でデポジットを支払うことが可能です。
デポジットは、利用額によって次のように設定されています。
月平均の利用額 (5,000円単位で切り上げ) |
デポジット額 |
---|---|
5,000円 | 20,000円 |
10,000円 | 40,000円 |
15,000円 | 60,000円 |
20,000円 | 80,000円 |
デポジット額は最低でも20,000円が必要となりますが、ETCパーソナルカードが不要になり解約する場合には返金されます。
ETCパーソナルカードのメリット
ETCパーソナルカードのメリットは、大きく分けると2つあります。
- クレジットカードの審査が必要ない
- 他の用途に使えないので使いすぎの心配がない
ETCパーソナルカードは、クレジットカードではないので『信用情報』を元にした審査はありません。
信用情報というのは、簡単に説明すると次のようなものです。
- クレジットカードや分割払いなどの利用状況
- 過去の債務整理などの情報
つまり、クレジットカードの支払いに何回も遅れがあったり、債務整理の経験が5年以内にあったりする場合には、クレジットカードの審査に落ちる確率が上がります。
クレジットカードの申込みをしたものの審査落ちした、という情報が信用情報として半年間は保存されますので、次のクレジットカードの審査にも影響が出てしまうのです。
ETCパーソナルカードは、このように「クレジットカードの審査に自信がない」という方にメリットが大きいカードなのです。
また、通行料金の支払いにしか使えないことから、無駄遣いの心配もありません。
「クレジットカードは使いすぎが怖いから、持ちたくない…。」という方でも心配なく使うことができますよ。
ETCパーソナルカードのデメリット
ETCパーソナルカードは、審査のハードルが低いというメリットがありますが、クレジットカードと比べて不便を感じる場合もあります。
- ネット申込みができない
- デポジットが最低20,000円必要
- 通行料金以外の用途に使えない
ETCパーソナルカードは、ネット申込みをする方法がなく、申込用紙を郵送して申し込みをする必要があるのです。
また、デポジットが最低20,000円必要となりますので、最初に取得するハードルが高いと感じる場合もあるでしょう。
通行料金以外の利用ができないので、『安心』という面もありますが、生活の中で「クレジットカードのポイントを貯めていきたい!」という方には向いていません。
ETCパーソナルカードを使うときに気をつけたいこと
ETCパーソナルカードを使うときに気を付けたいポイントは二つあります。
- デポジットの額の70%に未決済額が達すると追加のデポジットが必要
- 利用額はデポジットからではなく口座の残高から引き落とし
最初に申請した毎月の利用額よりも多くETCカードを使うという場合は、追加のデポジットが引き落とされる口座の残高に気を付けましょう。
また、勘違いしている方も意外と多いのが『デポジットから利用額が決済されるわけではない』というところです。毎月口座にお金を確実に用意してくださいね。
では、より詳しくETCパーソナルカード利用時の注意点を確認していきましょう。
デポジットの額を一時的にオーバーした場合
規約によって、デポジット額が20,000円(=平均月額5,000円利用)の人の場合には、デポジット額の70%に未決済額が達すると追加のデポジットが必要になります。
つまり、未決済額が14,000円に達すると追加のデポジットが登録口座から引き落とされます。
- 未決済額が14,000円になると追加デポジットが必要
- 追加デポジットは自動で引き落とし
- 追加デポジット額は20,000円
- 追加デポジット額は6日または23日に引き落とし
追加のデポジットが引き落とされない、ということのないように、引き落とし日前でも通行料金を多く払わなくてはいけない場合には、20,000円以上の余裕を持って口座にお金を用意しておきましょう。
追加デポジット額は、追加の必要がある場合、6日もしくは23日のどちらか早い方の日にちに引き落としされます。もし金融機関がお休みの土日祝日の場合には、次の営業日(平日)となります。
ちなみに以下のような場合は、利用停止になってETCレーンのバーが開かなくなります。気を付けてくださいね。
- 未決済額がデポジットの80%を超えた場合
- 追加デポジットが引き落とされなかった場合
予定が分かっていてデポジット額に対して利用額がオーバーしてしまう場合には、あらかじめETCパーソナルカード事務局に連絡をしておくのがおすすめです。
デポジットとは別に毎月利用額の支払いが必要
ETCパーソナルカードを利用するにあたって勘違いしやすいポイントがあります。
それは、『利用額はデポジットは別に支払う必要がある』ということです。
- 利用額はデポジットから充当されない
- 利用額をあらかじめ引き落とし日までに口座に用意する必要がある
引き落とし前に利用額のお知らせが届きますので、忘れずに口座に入金しておいてくださいね。
ETCパーソナルカードの解約方法
ETCパーソナルカードが必要なくなった場合は、ETCパーソナルカード事務局に連絡して解約の旨を伝えましょう。
解約の希望を伝えると、解約に必要な書類が送られます。必要書類とカードを返送して、確認されると、デポジットが返金されます。
連絡先は以下の通りです。
TEL:044-870-7333
(受付時間:平日9:00~17:00)
個人事業主/法人なら法人ETCカードの選択肢もあり!
個人事業主の方、法人の場合は、法人ETCカードという選択肢もあります。
高速情報協同組合という団体発行の法人ETCカードなら、ネット申込みでカード申込書を受け取ることができます。
- 出資金:10,000円
- 発行手数料:500円(税抜)/枚
- 取扱手数料:500円(税抜)/枚
- 毎月の走行金額の5%の手数料
出資金=デポジットのようなものですが、こちらは脱退する際に返金されます。この点はETCパーソナルカードと同じですね。
発行の際と年に1回取扱手数料が必要となる他、毎月の通行料の5%の手数料が必要です。
支払いのタイミングは以下のようになります。
- 月末締め
- 翌月20日ごろ請求書発行
- 翌々月5日に引き落とし
法人ETCカードの作り方
ここからは法人ETCカードの作り方を解説します。公式サイトからメールフォームで申込書を請求することが可能です。
では、4番の必要書類を確認しておきましょう。
- 法人の場合は『商業登記簿謄本(コピー)』
- 個人事業者の場合は『所得税確定申告書(コピー)』
- 車検証のコピー
- ETC車載器セットアップ証明書のコピー
メールフォームから申込書を請求したら、この必要書類をあらかじめ用意しておくとスムーズです。
所得税確定申告書があれば法人ETCカードが作れる可能性あり
法人ETCカードというと、始めたばかりでまだ確定申告の実績のない個人事業主の方や、屋号を登録していない事業者の方の場合は、ハードルが高く感じるでしょう。
しかし、高速情報協同組合のETCカードは、以下の書類があると発行できる可能性が高くなります。
- まだ確定申告の実績がない法人の場合:開業届のコピー
- 屋号を登録していない個人事業主の場合:所得税確定申告書のコピー
確定申告さえしていれば、法人ETCカードを作れる可能性があります。申し込んでみる価値は十分にあるといえます。
ETCカードを選ぶ上で気をつけたいポイントを『どこよりもわかりやすいETCカードの選び方|目的別お得なクレジットカード付帯のETCカードを発行!』の記事で詳しく解説しています。
まとめ
ここまでETCパーソナルカードの作り方や特徴を解説してきました。ETCパーソナルカードは、最初に最低でも20,000円のデポジットが必要です。
しかし、クレジットカードを持てない場合には交通費の節約・スピーディな料金所の通過というメリットがあります。
個人の場合は、ETCパーソナルカード、所得税確定申告をしている場合・個人事業主の場合には高速情報協同組合の法人ETCカードが候補です。
どちらも申込書を送付したりする手間があるものの、作り方としては難しくありません。
「クレジットカードの審査が心配だから…。」という場合も、ETCカードを諦めなくても大丈夫です。
ぜひ、クレジットカード以外の選択肢も検討してみてくださいね。